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#36 特別対談[後編]:大事にしたい、市場に感じる匂い【SmartHR宮田さんxLayerX福島】

今回は特別編として、2021年末にSmartHR CEOの退任を発表された宮田さんをゲストにお迎えし、LayerX CEOの福島と対談しました。
1時間半にも及ぶ収録になったため、前編・後編と2回に分けて公開します。

文字起こしTranscript

福島:今LayerXはT2D3を目指そうとしているんですよね。 なので先を行っている宮田さんに色々聞いてみたいと思います
(0:00) T2D3の為に、競合に対するプロダクト管理
福島:まず1つめが、プロダクトの戦線の管理の仕方について。 プロダクトというと独立したものに見えがちですけど、最近プロダクトのPMFの段階を感じていて。 このセグメントのこのサイズの会社にはフィットしたけど、この会社のこのセグメントはまだ適さないケースなど。それが単なるプロダクト開発の話ならいいんですけど、微妙に領域がはみ出るケースの場合。例えば、LayerXは請求書のプロダクト作ってるんですけど、サイズの大きい会社にいくと請求書の業務って、ワークフロー、稟議の業務に密に絡んでるんですよね。なのでワークフローとセットじゃないと入れられませんってケースがあるんですね。 でもワークフローはワークフローで、競合が沢山いるじゃないですか。
宮田:めっちゃわかる!
福島:このプロダクト戦線って顧客層を広げるほど、被っているところで「このプロダクト欲しい」みたいな話は無限に広がっていくと思うんです。そういったケースに対してどう対応したのかを聞きたいです。今社内で大論争を巻き起こしているんですよね。
宮田:難しいですね。 一番SmartHR社にとって大きな話でいうと、給与計算とか勤怠管理をやらないのかがそれに一番近い話かなと思います。勤怠のライトな機能だけでも欲しいとか、給与計算のこの機能だけでも欲しいとか、そもそも給与計算ソフトまるごと作ってくれみたいな話がお客さんからあるんですよね。 給与計算と勤怠はもうやらないと決めて何年も経つんですけど、やらないって決めた理由が、勤怠とか給与管理って星の数ほど世の中にたくさんあるんですよね。ソフトウェアだけじゃなくてアウトソーシング請負みたいなところも含めてめちゃめちゃある。 そこに対してSmartHR社が給与計算ソフトみたいなのを作ったとしても、仮にそれが他の会社の1.1倍便利だとしても、ユーザーは1.1倍便利なもののために乗り換えないっていうのが会社の考え方なんですよね。何人かのお客さんは乗り換えてくれるかもしれないけど、大多数そうじゃない。使い慣れてる方がいい。なので僕らがよほどイノベーションを起こせるアイデアが生まれるまではやるべきではないって判断なんです。 一方で、そこを便利にしているのが少ないジャンル、例えば僕たちは雇用契約をオンラインで結べる機能を出してるんですよ。当時ドキュサインやクラウドサインありましたし、似たようなサービスはちょこちょこ出てきてた中で、それをやる意味も考えてたんですよね。契約っていろんな契約があって、企業間から社内でで従業員さんと結ぶ契約まで、この困りごとは結構違いそうなのと、世に出てるオンライン契約、クラウドサイン的なソフトって企業内での契約に最適化されたものがあまりなかったんですよね。なので、僕らがこう作ると既存の製品よりも何倍も便利なのが実現できそうだったので、これは作ろうって決断しました
福島:なるほどなるほど。かなりフォーカスしてやってるって感じですね。
宮田:そうですね。でも基本的には市場を見渡して、「これホントに自分たちが作る意味あるんだっけ?」っていうのがベースにある気はしています。
福島:なんかノックアウトファクターになる気がしませんか?微妙に周辺機能と被ってて、ここがないと入れられませんみたいなケースって、あんまり存在しないって感じですか? 勤怠管理ないと入れられません、給与管理ないと入れられませんみたいなケースはあるのか、あったとしても捨てているのか。
宮田:そこまでではないかもしれないですね。というよりも、今この紙の部分をなんとかしたいっていうのが多くて。そもそもSmartHR入れる前提のお客さんが多い気がしています。
福島:すごい参考になります。根本的な部分は近いですね。やっぱり紙でやっているところとか、既存の体験からジャンプがないところまで手を広げちゃうと勝てるイメージが沸かないなっていうのが。
宮田:過去いくつかあったな。マイナンバー補完機能とかはそれだったかもしれないですね。結構SmartHRが便利にする手続き系って、マイナンバー書かなきゃいけないところがあったりするんですよ。マイナンバー管理サービスを別で用意してくださいっていうのは結構ノックアウトファクターだったかもしれないですね。だから作ったっていうのはありますね。あんま作りたくなかったんですけど。 当時マイナンバー管理サービスなんて死ぬほど出始めてて。NTTさんもやっていて。そんなとこと被ってる製品作りたくねえ!って思ったんですけど、これは明確にないとサービス売れなそうだったんで作りました。
(6:23) プロダクトロードマップ
福島:めちゃくちゃ参考になります。それはどうやって決めるんですか? PMとかPdMのチームがいて、そこに権限を与えて決める感じなのか、経営レベルでプロダクトロードマップを作って、それを落としていく感じなのかでいうと。
宮田:最近だと会議体として、「プロダクトロードマップをもむ会議」があるんですよね。 そこで優先順位を決めたり、大きいファンクションを作る、作らないの話をしています。もうちょっと初期の頃の、社員数数十人くらいのときだと、まず営業とかカスタマーサクセスの人がばんばんチケットを切ってくれて、そのチケットを眺めながら、やるやらないを決める会議体があって、そこで振り分けられてました。 入るものはスクラムに入れて、みたいな感じで、。そこからロードマップ全体を整備しないと作りづらくなって、ロードマップをもむ会議体が出てきて…みたいな、フェーズフェーズで進化してきた感じです。
福島:今のフェーズで聞けてよかったです。僕らちょうどその境目なんですよ。 要望をベースでチケット切っていくのがおそらく限界に達していて、もうちょっと戦略的にロードマップ作ってやっていかなきゃねって話が2週間前くらいからあったんです。
宮田:なるほどね。ちなみに、顧客セグメントの順番って話だとまさに関連するところがありまして。僕ら2017年の、サービス出して2年間くらいはどのセグメントを狙うとかも決めずに要望ベースで全部やってたんですよ。 それから2018年頃に、初めて飲食, 小売りのチェーン店さんにフォーカスしましょうって決まり始めたんです。その順番が、まず飲食, 小売りのチェーン店さんに刺さってそうだなっていうのが前提として、調べてみると、確かにいいソリューションが提供できるイメージが沸いたんですね。飲食店じゃなくてチェーン店さんなんですよね。 全国に何百店舗もあって、労務的な手続きは、店長さんがバイトの人と本社との伝言ゲームの仲介人になっていて、そこのやりとりとかFAXか郵送でやっていて。手間もかかるしFAXとか違うところに送っちゃったらやばいし、店長さんも全然わかっていないのにやんなきゃいけない。そんなことやってる暇じゃねえ!みたいな。 店頭にはもっと売上アップとか、店舗の採用頑張ってほしいんだっていうのに紙やってるんだ?って感じだったんですよ。これはめっちゃ刺さりそうだと思いました。 それからCOOの倉橋さんが、社数とか企業数を調べてくれて、その結果、飲食と小売りのチェーン店さんは規模がデカいと。 そこで我々従業員数課金なんですけど、日本の労働人口の結構な割合がここで働いているんで、まずここ取れるだけで相当大きいビジネスになるというのが一つ。あとは展開していく時に、例えば医療系の会社さんからいくって話も0ではなかったんですよ。ですが、病院どんだけお客さんになったとしても、ロゴとか病院名を見たときに、他の業界の会社さんがどれだけすごいのかパッと見てわかりづらいんですよね。それに対して例えばすき家さんとか誰でもわかるロゴが多い。 なので他の業界に行くためにも、ここのお客さんたちをファンにすることができたら、次の展開もできそうだぞってことで、市場の大きさと、横展開のしやすさで決めましたね。
福島:いやあ。じゃあ結構大胆に絞って決めてるんですね。
宮田:大胆に絞りましたね。ちなみにこれ僕らが大胆に決める勇気を持っていたんじゃいんです。2017年頃からアドバイザーとしてFondの福山太郎がいまして、僕らが2018年こういう計画にしようとしているっていうのを役員とかアドバイザーに話した時に、福山太郎が「これ何したい会社か1個もわかんないっすよ」って感じで、。 「今年一番重要なことはコレ!って言えないとみんな迷って違うことやるんで、それ決めないと戦略なんかなんもない会社と一緒だ!」みたいなことを言われまして。 今年一番大事なことって何と言われたら、飲食のチェーン店さんと小売りのチェーン店さんの中でマーケットリーダーを確立することだ!っていうのを2018年やったらめちゃめちゃうまくいきました。
(12:35) 作り込む領域の絞り方「ミッションはできてないことを出来るようにすること」
福島:これでも絞ったっていうのは、マーケとかも含めてそこしかやらないって感じだったのか、そこのための機能, PMFを優先しようとはしつつ、とはいえ顧客ってインバウンドで来るじゃないですか。そこの優先度ってどうしてたんですか?
宮田:これは引用なんですけど、「ミッションとかはできていないことをできるようにするために掲げるものだ」って倉橋さんが言っていまして。できてることは継続するんですよね。 例えばIT業界は広まったなっていう感覚があったんですけど、IT業界お断りするんじゃなくて、そこは既存領域で引き続き受けますと。じゃなくて新しい業界の会社さん、例えば医療系の会社さんとかは、その要望よりも、飲食, 小売りのチェーン店さんの要望を圧倒的に優先する感じでしたね。 プロダクトだけじゃなくて、マーケ活動でもそうで。例えば飲食のチェーン店さんとか小売りのチェーン店さんが行くフードテックEXPOとか、ビックサイトでやっているようなイベントに出店したりとか、サービスサイトに掲載するロゴを飲食店・小売りのロゴ寄せにめっちゃする、そういうレベルで変えていきます。事例もそういうお客さんを優先的に聞いていくとか。
福島:めっちゃいい言葉ですね、ミッションとは、やれてないことをやれるようにする、これもう社内で引用します(笑)
宮田:新しいこと始めるときに、既存の回してる人が俺ら関係ねーの?ってなっちゃわないためのものでもあります。
福島:そうですよね。すごいですね、これ僕の相談会になっちゃってますね。 ちょっと飛んで、もうちょっと抽象的な話で、T1、T2D3って一般的にはARR1〜2億くらいの会社が、3倍×2、2倍×5で…って感じじゃないですか。で、T1ってわかるんですよ、例えばARR1億の会社が3億って、そんなたいしたジャンプじゃない、延長線上でできる。
宮田:いや大変ですよ(笑)
(14:30) T2の時にSmartHRで起きたこと
福島:3から9って…そうですね、いや大前提大変なんですけど(笑)大変さの構造が違う、T2 のときってSmartHRで何が起きたのか。それとも起きずにがむしゃらにやったものなのか。結構戦略的に構造を変えに行ったのか、くらいの問いで。
宮田:難しいですね。ちなみに、T1に比べたらT2は確かにキツかったんですけど、割とスムーズにいけた感じはありましたね。当時ARR1億の前と後だと明らかに違ったんですね。 何もない状態から倉橋さんみたいなビジネスの専門家が入って、これまでアート的な、勘と経験でやっていたのが、サイエンスに置き換わったのがARR1億円のタイミングだったんです。そこからThe Modelを導入したりとか、科学的に伸びていく方法を取り入れたんです。それが軌道に乗り始めたくらいかな。 当時特に印象的だったのが、比較的規模が小さい会社さんをオンラインでばんばん受注していこうってオンラインセールス(インサイドセールス)チームが2018年にできたんですね。 その立ち上げメンバーが2人とも当時25歳くらいだったと思うんですけど、オンラインでソフトフェアを売ってた経験のある2人が来てくれたんです。それで彼らが入社してすぐにこんなのやってますって勉強会を開いてくれたんですよ。それが結構衝撃的で、それって普通の営業の人が最初から最後まで全部やりますっていうやり方をやっていたら入ってきてくれなかった人だと思っていまして。すごい尖った専門家が入ってくるフェーズに変わったんだなっていうのが、T2のはじめの頃ですね。その科学的にビジネスを伸ばすやり方に変えて、それが機能し始めて専門家が入ってきたタイミングが、T2のタイミングだったと思ってます。
福島:数字だけ見るとD1はD2、D3のための準備期間というか。確かにT1って大変なんですけど、ARR1億行くような会社って多分クリアできちゃって。本質はその間に何を準備できたかが問われる、みたいな。
宮田:そうですね。なのでT1は前倒しで達成するつもりで準備頑張っとくって感覚がいいのかもしれないですね。
福島:D2もそんな気がしますね。僕はまだそんな先を想像するほど進んでないですけど。
宮田:倉橋さんの感覚なんですけど、D2はめちゃえぐいって言ってて、D3はムリって言ってました(笑)
福島:単純に売上の伸びだけで考えると、1から3億で2億、3から9億って6億、9から18億って9億で、そこから突然、18億伸びるんですよね、18億から36億って。 相当仕組化してないと難しいってことですね。
宮田:いやあ、無理だと思いますよ。あとD2、D3って1億から始まるものもあれば2億から始まるものもあって。うちだと1億から始まるパターンで。3億9億18億、36億72億のやつなんですけど、その達成の度合いも流派が弊社の中で2パターンありまして。 通称「宮田T2D3」って言われてて、5年でとにかく72億やればいいよと。 「倉橋T2D3」はさらに厳しくて、例えばT1を8か月で達成したとして、T2は余裕もって12か月+4か月の16か月かっていうとそうじゃないと。12か月でやりなさいっていうのが「倉橋T2D3」で、倉橋パターンだときついと思いますね、D3とかは。
福島:相当数式で証明できるくらいのモデルになっていないと難しいですよね、。 宮田式でも相当難しいと思うんですけど。
(20:35) 組織のモチベーションを下げないためには戦略の納得度が大事
宮田:でもT2D3は結構便利だなと思っていまして。 昔、元モチベーションクラウドの麻野さんが組織のモチベーションを下げないためには、戦略への納得度が重要って話してたんですよね。 戦略納得度への納得度が下がったり上がったりする要因に、この数字どっから出てきたの?っていうのは結構あると思ってて、例えば今年目標3倍です!に「なんで?」ってなると思うんですね。特に営業の人とかだと。そういうときに納得感を作るためにT2D3すごくいいなと思いました。 だってアメリカの上場したユニコーンSaaSたちこれやってるんだよ!みたいな。だからこれ超えられないんだったら僕たちすごい会社にはなれないんじゃないの?っていうのはすごい納得感を持たせられるというか、客観的でもあって便利な指標だなと思っていますね。なのでこの指標を会社の中で重要視していこうってなったときに、結構T2D3の布教を頑張りました。
(24:05) 決済事業、なぜこのタイミング?
福島: 最後に、宮田さんから僕に聞いてみたいあればお願いします。
宮田:これめっちゃ気になってたんですけど、最近BtoBの決済までやっていくって話したじゃないですか。多分これがあったから今のLayerXってバクラクのプロダクトを作り始めたと思うんですけど、ここに至るまでの過程が気になりました。
福島:結構僕のトップダウン的なところはありつつも。 やっぱり決済と作業が分断しているっていうのも、ここだけを解決するプロダクトを作るくらいまでの議論はしてたんですよ。けど、ライセンスの問題とか、その前の手作業がアナログすぎて、そこだけ決済作っても意味ないところあったので一旦その案はお蔵入りにしました。 まずは手作業を減らさず広げようって話になったんです。でもいつかやりたい大きな目標がありつつ、なぜこのタイミングってところでいくと、海外の似たようなSaaSとか結構統合が進んでいるんですよね。決済のSaaSの統合がかなり進んでいて、正直この領域で真剣に事業考えている人ならそんな突飛なアイデアじゃないんですよね。 参入タイミングが2022年くらいで閉まっちゃうような領域かなってところで、今出した感じです。出さないと採用できないし言っていないことはやらないことなので。 要はその会社としてやるって言っていないことは外から見て全くやっていないのと一緒なので、言わないと採用すらできないと思ったのであのタイミングで言いました。もっとステルスで進めた方がいいとか、足場も固まっていない中でリソース分散させていいの?みたいな議論もあったんですけど、もうこのタイミングしかないっていう。
宮田:ちなみに最初のアイデアの出てき方みたいなところって個人的にはすごい興味のあるところでして。手作業を便利にするSaaSとしてのものを作り始めたりヒアリング始めたりしたからこの決済の課題が見つかったのか、先に決済の課題を解決しようと思って出てきたのかでいうと、どっちになりますか?
(26:50) アイディアの出てき方
福島:それでいうと先立つのは手作業のところですね。
宮田:へー!意外!そこに着目したのはなんでだったんですか?
福島:ブロックチェーンのコンサルをやっていたときに、そもそもBtoB決済まわりの話ってすごく多かったんですよ。けどそもそもそのかっこいいデジタルの決済のシステムよりも、その手前の手作業の方がボトルネックだっていう肌感があったんですね。でもそれは大企業の話だったので、いきなりエンプラから入るのはプロダクトとして厳しいなとも思っていて、SMBでも同じ課題があるのかとかは、かなりヒアリングしてまわったんですけど、そこは割とあて感ですね。
宮田:なるほど。じゃあいきなりそれが沸いてきたわけではなくて、元々やっていたコンサルとかから派生してって感じなんですね。
福島:お金が何かしらの業務の非効率に繋がっているところがやっぱりLayerXが一番興味があるところなので、LayerXらしい立ち上げ方ではありました。SaaS立ち上げる時はもう決済とか何も考えずに、とにかくその課題に集中しようってしないと解ききれないって思っていたので、意図的に集中した感じです。
宮田:ちょっと何と言うか、人間らしいところがあるんだなって安心しました。 とは言えいいなと思っていて、そこから課題がシャープな方に繋がるって言える方がめっちゃいいと思っているんですよ。なのですごく伸びそうだなと思いました。
(29:10) アカデミックもプラクティカルも両方大事
福島:これは結構うまくいく…もちろん正直プロダクトもこれから作り始めるくらいのタイミングなんで、世の中に出るのは全然後だと思うんですけど。結構自信を持って出せるんじゃないかなって思っています。 結構やっぱプロダクトを作っていって、その上で見えたものの方が正直多い方ですね。 当時考えていた構想、今それこそワークフローのプロダクトとか、電子ストレージみたいなタイムスタンプ送って保存機能とかもあるんですけど、正直当時の構想にはまったく入っていなかったです。決済も、多分つながるんだろうけど、具体的な形で事業になるほかっていうのはまったく考えていなかったですね
宮田:へー。結構いいギャップを受けてるんですけど、 僕アカデミックな観点とプラクティカルな観点と両方会社経営で重要だと思っているんですよね。データとか情報から逆算していくみたいなのも大事だし、今やっている地続きの先にこれがあるじゃん、みたいな、やりながら学んでいくみたいなの両方大事だと思っているんですけど、なんかLayerXさんってアカデミックな印象がちょっとあったんですよね。めちゃくちゃ賢い人たちが頭の中で考えてたことをやっているんじゃないかっていうのもちょっとあったんですけど。話を聞くとめちゃくちゃプラクティカルというか、現場でやりながらやっているんだなといいギャップでした個人的に。
福島:むしろ社員からは「戦略がなさすぎるんじゃないか」って怒られます。
宮田:めちゃくちゃ意外です。
福島:戦略ってい色々あると思うので、確かにこのフェーズだとこの部分の密度の戦略が全然決められてないなみたいな観点の話ですね。最近はそこらへんに結構時間を使ってますね。プロダクトのどこにフォーカスするのかみたいな。
宮田:確かに。なるほどね。あの余談なんですけど… うちの会社がリクルートマネジメントソリューションズさんの研修受けたことあるんですよ。その時にもう何百社と見てきました、みたいな先生みたいな人がいたんですよね。その先生がうちの会社のことを「エリートとノブシがうまい具合に融合した会社ですね」って言われて、僕結構嬉し買ったんです。先生が言ってたんですけど、「過去に何百社と見てきたんですけど、だいたい偏っているか、もしくは両方いるんだけどめちゃ仲悪い」みたいな。お互いのよさが生きてないことがあったらしいんですよね。 でもSmartHRさんの場合は、エリートの経営陣もいるし、僕みたいな叩き上げの経営陣もいるし、両方がうまいバランスでいるし、両者がリスペクトして仲良くできている。両方のよさを取り入れられますよね」って言われて、偉い脳科学者の方も論文でそういうことを言っているらしいんですよ。両方いて、両方仲いいとうまくいくみたいな。 結構それ、すごい大事にしてて。会社が大きくなってきてからも、会社が大きくなるとエリートの人の比率って上がっていきやすいと思うんですけど、荒くれものみたいな人は採用していきたいと思っていますし、次自分がやる新規事業の方でも、ちゃんとプラクティカルな人というか、叩き上げな人も採用していきたいなって思っていますね。
福島:そのバランスは確かに重要ですね。
(33:50) 市場に感じる「匂い」
宮田:どっちかっていうとLayerXさん、エリート側のイメージだったんだけど。今ノブシ的な文化もあるんだなって感じました。
福島:ちょうど半々くらいな気がします。社員をエリートとノブシで分けたことはないですけど、本当にスクラム一緒に組んでやってますみたいな。元光通信系のノブシ営業みたいなメンバーと、いわゆる誰もが聞いたことがあるようなテック系企業を渡り歩いてきたエンジニアみたいなのがタッグを組んでやっている、異質な光景も見られるかもしれないですね。
宮田:確かに、エリートだけの会社だったら「Be Animal」とは言わないか
福島:実は結構そうなんですよ。
宮田:アイデアの発想の仕方とかは結構ノブシ寄りだなと思いました。
福島:そうなんですよね、マーケットから考えるって苦手で。 逆にユーザーの、最近はよくこのプロダクト臭うよねってことを社内で言っているんですけど でもその臭いっていうのを何で感じているかっていうと、世の中見渡したときに今までにない体験作れてるな、みたいな、もちろん少数のチャンピオン企業だけなんですけど、そこにすごい熱狂して、向こうから欲しいって言ってる、その感覚を臭いって言ってるんだなって、もうちょっとうまく伝えられそうだなと今日思いました。
宮田:よかった
福島:結構感覚派…もちろん何かプロダクトが生まれた後の話でいくと、めちゃくちゃ科学的にやるタイプだと思うんですけど、実は0→1のところはすごい感覚的に見ていますね。
宮田:結構意外でした。そこ押すといいポイントかなって思いましたね。なんか。
福島:LayerXって頭のいい人が計算して作ってるって思われがちなんですよね、。
宮田:これは僕の発言じゃなくてうちの倉橋さんの発言を引用させてもらうんですけど、倉橋さんに僕がインタビューに出てくださいって言ってもなかなか出たがらないんですよね。昔からずっと言ってて、なんで出てくれないんですか?って聞いたら、「いや宮田さん。僕の経歴見てください」と。倉橋さん東大からハーバードでMBAとって、マッキンゼー、楽天の海外子会社の支社長とかなんですよ。「多分ほとんどの人は僕が出てきた瞬間に嫌なやつだと思いますよ。こんなやつが何喋っても嫌われるんで僕は出ません」って言われて僕も妙に納得してしまったんですね。 なので福島さんのプラクティカルな感じはあんま伝わっていない気がするので、「あ、なんだ。結構そういうところもあるのね」みたいないいギャップを感じてくれそうな気がしました。
福島:そういうの出したいんですよね。 ただ今回のPodcastでここは多分使われると思います
宮田:いいコメントできてよかったです。
福島:だいぶ時間も押してきたので。
宮田:そうですね。そろそろ。
福島:宮田さん、ありがとうございました。
宮田:ありがとうございました。